例年、10月の第3日曜日、鎧兜(よろいかぶと)などを着た御神幸行列(ごしんこうぎょうれつ)が鹿児島神宮から浜之市港(はまのいちこう)まで練り歩く伝統行事「隼人浜下り (はやとはまくだり)」が行われます。
単に「浜下り (はまくだり)」と呼ばれたり、「鹿児島神社 浜下り」「きりしま隼人浜下り」と書かれていることもあります。
浜之市の八幡屋敷では、ステージでの出し物や飲食等の出店(しゅってん)があります。放生会(ほうじょうえ)の後には、浜之市の港で、もちまきも行われます。
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2023年の開催日
※ 例年、10月の第3日曜日の1日だけ行われますが、2023年は、2022年と同じく、土日の2日間行われます。浜下りの時間も例年とは異なります。浜之市でのイベントも土曜日の昼から行われます。
2023年10月14日(土) 13:10 | 鹿児島神宮 御神幸行列 出発 |
2023年10月14日(土) 夕刻 | 神賑わい (浜之市 神幸地) (演芸大会・即売会) |
2023年10月15日(日) 9:45 | 神幸地 (浜之市) 出発 |
2023年の予定
お下り (10月14日)
13:10 | お下り出発 (鹿児島神宮) |
14:00 | 隼人塚 |
隼人港 (放生神事) | |
神幸地 |
ステージ (浜之市) (10月14日)
※ 以下、2022年の予定です。
- 15:00 開会
- 20:15 花火
お上り (10月15日)
9:45 | お上り出発 |
過去の開催日
- 2022年10月15日(土)13:10=お下り出発・15:00=ステージ開会 (浜之市)、10月16日(日)9:45=お上り出発 (すでに終了)
- 2020年~2021年 : 開催情報得られず
- 2019年10月20日(日) 9:00~18:00 (すでに終了)
- 2018年10月21日(日) 9:00~18:00 (すでに終了)
- 2017年10月15日(日) 9:00~18:00 (すでに終了)
基本情報
名称 | はやとはまくだり 隼人浜下り |
---|---|
開催日 | 10月の第3日曜日 |
開催時間 | 9:00~18:00 |
開催場所 | 鹿児島神宮、鹿児島神宮から浜之市港、八幡屋敷 |
住所 | 鹿児島県霧島市隼人町内2496番地1 (鹿児島神宮) |
主催者 | きりしま隼人浜下り実行委員会 |
電話番号 | 0995-42-0020 (鹿児島神宮社務所) |
ウェブサイト | https://kagoshima-jingu.jp/gyouji.php |
駐車場 | 有り (鹿児島神宮(無料)、八幡屋敷近く(無料)) |
利用料金 | 入場無料 |
浜下りの流れ
※ 2022年は、土日の2日間です。時刻など、以下の御神幸行列のスケジュールとは違います。
※ 2017年開催のスケジュールです。
9:00 | 神事 (鹿児島神宮にて) | |
9:30 | 召し立て (鹿児島神宮にて) | |
10:00 | お下り出発 (鹿児島神宮を出発) | 鹿児島神宮に集まった御神幸行列参加者は、神事の後、鹿児島神宮を出発します。 大鳥居を通り、交差点を右に曲がって、隼人駅の前の道路を通り、隼人塚を目指します。 |
10:45 | 隼人塚到着 | |
神事・隼人舞 (隼人塚にて) | 隼人塚では、神事が行われ、隼人舞が奉納されます。 | |
11:45 | 隼人塚出発 | 隼人塚を出て、浜の御旅所を目指します。 先導する自動車がスピーカーで御神幸行列通過をアナウンスすると、近所の方々が出てきて、お賽銭をしたり、切麻を拾ったり、写真を撮ったりします。 |
伽藍神社通過 | ||
熊野神社通過 | ||
12:50 | 八幡屋敷到着 | 浜の御旅所に着くと、神事が行われます。 |
14:30 | 放生会(ほうじょうえ) (浜之市港にて) | お昼休憩をはさんで、浜之市港で放生会が行われ、鯛などの魚が放たれます。 その後、もちまきがあります。 (浜下りは終わり、御神幸行列参加者は、バスで鹿児島神宮に戻ります。) |
放生会
浜下りの最後には、浜之市港で鯛などの魚を海に放つ、放生会(ほうじょうえ)という儀式があります。
浜下りのチラシには、「放生会は、豊漁・豊作を祈念して、浜の市えびす様前で鯛の放流をし、生命の再生を願い海の神・山の神に感謝するお祭りです (浜下りチラシより)」とあります。
行列参加
甲冑などを着て、御神幸行列に参加することができます。
- 甲冑武者・女武者 : 6,000円
- 女官・稚児 : 1,500円
※ 問い合わせ : 鹿児島神宮浜下り実行委員会 (0995-42-0020)
※ 上記料金は、衣裳代レンタル料・保険料込み
※ 定員になり次第締め切り
※ 2022年の料金です。
ステージプログラム・八幡屋敷神事
八幡屋敷には、ステージが作られ、様々な出し物があります。
※ 2017年開催のプログラムの概略です。
時間 | 種目・演題 |
10:00 | 開会 挨拶 (浜之市委員長) |
ダンス、遊戯、組体操 (こども園 園児) | |
10:30 | 舞踊、レクダンス、ラウンドダンス、民謡 |
11:00 | 日本舞踊、民謡、舞踊、レクダンス |
11:30 | 舞踊、カラオケ、レクダンス |
12:00 | 郷土芸能、サックス演奏 |
昼食 | |
12:30 | 御神輿行列入場 |
神事 (八幡屋敷) | |
市長挨拶 | |
※ 錦江漁港へ移動 | |
14:30 | 放生会(ほうじょうえ)・神事 (隼人港にて) |
郷土芸能 (魚とい踊り) | |
振る舞い餅 (錦江漁協青年部) | |
後片付け | |
18:00 | 直会(なおらい) (錦江漁協会館にて) |
歴史
隼人浜下りは、720年 (養老4年) 頃、隼人族の霊を慰めるために始まったといわれます [1]。
浜下りは、720年頃から、1,300年にわたって行われていましたが、1934年 (昭和9年) で途絶えてしまったといわれています。この歴史と伝統ある行事を20世紀のうちに復活させたいと願う有志が、伝統行事の伝承と地域の活性化を目的に西暦2000年、65年ぶりに復活させ、現在に至ります。
浜下りの古い石碑
浜下りのコースの途中には、民家の角に浜下りの古い石碑があります (上の写真)。石碑には「延享四」と彫られています。延享四年は、西暦1747年です。
石碑横の案内板には、次のようにあります。
「このあたりは鹿児島神宮 (大隅正八幡宮) の浜下りの神輿が休んだ所といわれ、昔は大きな松が立っていました。この石碑はその松の所にあったといわれるものです。浜下りのコースを今に残す貴重な石碑と考えられます。」
霧島市教育委員会設置 浜下りの石碑横案内板「浜下り神輿お休み所の碑」より
7つの言い伝え
隼人浜下りには、7つの言い伝えがあります。
- 猿田彦に頭をなでられると、賢くなる
- 甲冑武者に触れると、子どもたちが健康になる
- 切麻(きりぬさ)を拾って帰ると、交通安全のお守りになる
- 行列の馬の馬糞を踏むと、足が速くなる
- 神楽座の太鼓が鳴り響くと、豊作に恵まれる
- 鉄砲隊に触ると、子宝に恵まれる
- 召し立て役の黄金の杖に触ると、金運に恵まれる
駐車場
浜之市・八幡屋敷
浜之市・八幡屋敷近くに駐車場があります。無料です。
鹿児島神宮
鹿児島神宮には、広い駐車場があります。無料です。
参考文献
[1] 霧島市役所 (2013年).鹿児島神宮隼人浜下り, 霧島市役所・秘書広報課, 広報きりしま September.2013 VOL.173, 霧島市役所, 表紙.
参考資料
- 隼人浜下りのチラシ